癌・ギランバレー☆闘病記

がんと闘う父の記録

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抗がん剤の副作用で辛い表情を見せても、時間の経過と共に副作用は軽くなり、笑顔で会話も出来た。
点滴が嫌いだと拒否していても、それなりに慣れたら食事が出来なくても点滴があると不安は解消された。
痛みが出ても痛み止めで痛みをコントロールし、明るくなれた。
苦しい治療でも生きていられるならと、耐える事ができた。
一人眠る病室でも明日を信じていた。
そして今、
抗がん剤治療をしないことで「死」への不安を感じ
食欲も無い自分が情けなくなり
痛があれば不安で涙をも流す。
苦しみは、痛みは、不安、恐怖、絶望感となり
どうせ直らないと、自分の体を動かす事に意味を見出せず
一人で眠る時間は孤独で押しつぶされそうになる

私も父の死を考えるとき、どんな恐怖がやってきて、どんな不安が押し寄せて、どんな心の痛みが出るのか、今まで考える事はしても目を伏せてきた。父は治療をしているから大丈夫。父は頑張るといっているからまだ大丈夫。と。しかし考えなくてはならない。悲しいけれど父がその苦しみを抱えている事を認めなくてはならない。言葉に出さないからなおさら父の気持ちを考えなくてはならない。

今の父に必要な事は、痛みを取り除き、その痛みから来る不安、恐怖を取り除き、食欲が無いことに対する不安を取り除き、治療は出来ないけれど今生きているこの時間を自分らしく過ごし、今出来る事を、今しか出来ない事をする事。そして精神的な苦痛や痛みを取り除く事なのかもしれない。

ホスピスでは、看護士さんは脈を取るとき父の手をそっと握り、痛いときには手を当て、日々の体調を伺い、部屋の外へ散歩へも連れて行ってくれる。父が今日したいと希望する事をできる限りこたえようとしてくれる。先生もうわごとのような父との会話から、父の精神状態を伺い、何が父に必要か、父は何を望んでいるのかを考え望みをかなえようとしてくれる。
全てがかなわなくても父はその皆さんの努力を感じ、自分が一人ではない事、孤独ではない事を感じて欲しい。


本当の意味での病気との闘いは、ホスピスに来てから始まったのかもしれない。
そしてホスピスとはそういった、痛みや苦痛、それは身体的なことだけではなく、私の想像を超えるほどの精神的な苦しみを少しでも緩和してくれるために必要だと思う 
 

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